スタッフブログ
富士河口湖・富士吉田の宿泊施設が「営業しながら外壁塗装」を成功させるための工程管理と宿泊客への配慮
2026.09.16
スタッフブログ
富士河口湖・富士吉田エリアの宿泊施設は、年間を通じて観光客が絶えないため「完全に施設を止めて工事する」ことが難しい状況です。
しかし「閑散期がない=永遠に工事できない」ではありません。適切な工程管理・施設のゾーン分割・宿泊客への配慮を事前に計画することで、営業を継続しながら外壁塗装・外装修繕工事を実施することは十分に可能です。
重要なのは「何も考えずに営業しながら工事を始める」のではなく、「詳細な計画を立ててから工事を開始する」ことです。計画なしの営業中施工は、宿泊客からのクレーム・施工品質の低下・工期の延長という三重の問題を引き起こします。

富士吉田市・富士河口湖町・都留市・大月市など山梨県東部エリアで創業46年、建築施工管理技士が在籍する西山建材工業(プロタイムズ富士吉田店)が、営業しながら外壁塗装を成功させるためのノウハウをお伝えします。
「営業中施工」が難しい理由と解決策
宿泊施設特有の5つの課題と解決策
課題①:騒音問題

高圧洗浄・足場の設置・解体は騒音が発生します。特に朝の洗浄音・金属音が宿泊客の安眠を妨げる可能性があります。
解決策:騒音が発生する工程は8:00〜17:00に限定。早朝6〜7時の静粛な時間帯は騒音を出す作業を禁止するルールを業者と事前に取り決める。
課題②:臭気問題

塗料の臭気は宿泊客に不快感を与え、特に密閉した室内では問題になります。
解決策:水性塗料を採用する(溶剤系より大幅に臭気が少ない)。また風向きを考慮して、臭気が客室エリアに流れにくい日・時間帯を選んで施工する。
課題③:景観への影響

足場・メッシュシートが客室からの景観を遮ることは、特に「富士山ビュー」「河口湖ビュー」を売りにする施設にとって大きな問題です。
解決策:景観が重要な客室方向の面の施工は最後に設定し、施工期間を最短にする。景観が遮られる期間の予約を減額プランにするか、他の客室への変更を案内する。
課題④:駐車場・動線への影響

足場設置・資材搬入で駐車場・施設入口の動線が制限されることがあります。
解決策:足場設置前に駐車場・動線計画を業者と詳細に検討する。施工期間中の代替駐車スペースを確保する。ゲストへの事前告知で動線変更を周知する。
課題⑤:安全管理
施工中の高所作業・資材落下・足場への立入りによるゲストへの安全リスクがあります。
解決策:施工エリアとゲストの動線を明確に区分けする。施工エリアへの立入禁止の案内掲示・バリケードを設置する。足場メッシュシートの設置で飛散物を防ぐ。
工程計画の立て方——宿泊施設向け詳細スケジュール
フェーズ1:施工前準備(工事開始1〜2ヶ月前)
施設の予約状況確認 今後6〜12ヶ月の予約カレンダーを確認し、稼働率が低い時期・エリアを特定します。
施設の「ゾーン分割計画」の作成 施設を複数のゾーン(A棟・B棟・C棟、または東面・西面・南面・北面など)に分割し、各ゾーンの施工順序・期間を決定します。
業者との詳細打ち合わせ 以下の内容を業者と確認します。
・工事期間(着工〜完工の予定)
・各ゾーンの施工日程 ・騒音・臭気が発生する工程の日程と対策
・ゲストの動線への影響と対策
・緊急時の対応ルール
フェーズ2:宿泊客への告知(工事開始2〜4週間前)
OTAへの掲載情報の更新 工事期間中の旨を楽天・じゃらん・Booking.com等のOTA掲載情報に追記します。これにより工事を知らずに予約したゲストからのクレームを防ぐことができます。
予約確認メールへの記載 工事期間中の予約者への確認メールに「外装工事実施のお知らせ」を追記します。
現地への案内掲示 工事エリア・動線変更・施工時間帯を記載した案内板を設置します。日本語・英語・中国語・韓国語など、ゲストの国籍に合わせた多言語表記が望ましいです。
フロントスタッフへの説明 チェックイン時にフロントスタッフがゲストに工事の状況・影響を口頭で説明できるよう、スタッフへの情報共有・マニュアル整備を行います。
フェーズ3:施工中の日次管理
建築施工管理技士が在籍する施工業者(西山建材工業等)では、施工管理アプリを通じて以下をリアルタイム管理します。
・当日の施工エリア
・作業内容
・施工中の騒音
・臭気の発生状況
・ゲストの動線への影響確認
・クレーム発生時の即時対応
・天候変化への対応(雨天時の施工停止判断)
遠方オーナーの場合、施工管理アプリの記録を共有できますので施設に来なくても工事の進捗・問題発生をいち早く把握できます。
施設タイプ別の営業中施工計画
旅館・ホテル(多客室・複数階)
最も重要なポイント:客室の稼働ゾーンと施工ゾーンの明確な分離
具体的な計画例:
・繁忙期に稼働率が低い客室のフロア(例:3〜4階)から施工開始
・施工中のフロアの予約は停止(または大幅割引プランで提供)
・施工が完了したフロアから順次通常稼働に戻す
・最後に繁忙期でも需要が高い景観客室フロアを施工
工期の目安:30室規模のホテルで1.5〜3ヶ月
貸別荘・コテージ(複数棟)
最も重要なポイント:棟ごとの分割施工
具体的な計画例:
・1棟ずつ施工(施工中の棟の予約は一時停止)
・共用エリア(駐車場・エントランス)の施工は全棟稼働が最も低い日に集中
工期の目安:4棟規模で2〜3週間/棟 × 棟数
グランピング施設
最も重要なポイント:施工エリアとグランピングゾーンの安全な分離
具体的な計画例:
・グランピングゲストが宿泊しているサイトの周辺20m以内での施工は禁止
・施工区域に視覚的なバリケード
・立入禁止表示を設置
・BBQエリア・焚き火エリアの近くでの塗料使用は特に臭気・飛散に注意
民泊・ゲストハウス(小規模)
最も重要なポイント:短期集中施工
具体的な計画例:
・予約が少ない期間(平日2〜3日)を選んで集中施工
・施工日の予約を停止し、工期を最短化する(小規模なら3〜5日で完了可能)
・事前にOTAのカレンダーをブロックして施工期間の新規予約を停止
施工中のクレーム対応マニュアル

どれだけ準備しても、施工中にゲストからクレームが発生することがあります。以下のフォルダで対応を準備してください。
クレーム①「騒音がうるさい」 → 誠意ある謝罪→施工時間帯の確認(基準内か確認)→施工業者への連絡・対応 → 宿泊費の一部割引・次回利用クーポンの提供を検討
クレーム②「臭いがひどい」 → 誠意ある謝罪→臭気の原因確認(水性塗料使用中は基本的に軽微)→換気の提案 → 臭気が強い場合は施工一時停止を業者に指示
クレーム③「景色が見えない(足場で遮られている)」 → 工事期間中の旨を事前に案内しているかを確認 → 事前告知が不十分だった場合は宿泊費の割引等の補償を検討 → 事前告知が十分だった場合は誠意を持って説明し、他の客室への変更を提案
よくある質問(FAQ)
Q. 施工期間中、OTAの予約を下げた方がいいですか?
A. 景観が遮られる客室・騒音の影響が大きいエリアに近い客室については、施工期間中の料金調整(割引プラン)を設定することで、ゲストへの告知と誠意の表明になります。
Q. 施工管理アプリで現場をリモートで確認できますか?
A. はい。西山建材工業では施工管理アプリを通じて、施工記録・写真・作業内容をリアルタイムで確認できます。遠方にお住まいのオーナーも施工状況をスマートフォンで確認できます。
Q. 冬休み・GW直前でも工事を始められますか?
A. 着工可能ですが、繁忙期中の施工は宿泊客への影響が大きくなるため、繁忙期前の完工を目標とした工程管理が重要です。繁忙期の2〜3ヶ月前には施工計画の確定・着工することをお勧めします。
Q. 建築施工管理技士が在籍している業者でないといけませんか?
A. 法律上の義務はありませんが、宿泊施設規模の施工管理・安全管理・宿泊客への配慮を適切に行うためには、建築施工管理技士が在籍し施工管理体制が整った業者を選ぶことを強くお勧めします。
まとめ——「計画なしの営業中施工」は失敗する
富士河口湖・富士吉田の宿泊施設での営業中外壁塗装を成功させる鍵は「詳細な事前計画」です。ゾーン分割・告知計画・騒音・臭気・景観への対策をすべて事前に確定し、業者と共有してから施工を開始することで、ゲストへの影響を最小化しながら高品質な施工を実現できます。
富士吉田市・富士河口湖町・都留市・大月市など山梨県東部エリアで創業46年。株式会社西山建材工業は、2024年・2025年山梨県施工実績第1位を獲得。全国4,000社以上のアステックペイント加盟店の中でも、厳しい品質基準をクリアした「プロタイムズ」加盟店として、2026年5月セールスチャンピオンズカップ全国第1位、甲信越・北陸エリアでは2026年4月・5月の2大会連続第1位を受賞。さらにアステックペイント全国施工実績10位以内の実績を誇る、地域密着の外装リフォーム専門店です。
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執筆者: 株式会社西山建材工業 代表取締役 西山飛翔 (一級塗装技能士・二級建築施工管理技士・外装劣化診断士)

