スタッフブログ

「外壁塗装をしたいが、うちは年中お客様が来るため、いつ工事すればいいかわからない」
「足場を組んだら部屋からの景観が悪くなるが、どの部屋から始めればいいか」
「工事中の臭い・騒音が宿泊客に迷惑をかけるのが怖い」
——富士吉田市・富士河口湖町の宿泊施設オーナーから、これらの悩みをよくいただきます。

富士山麓の宿泊施設は、年間を通じて観光客が訪れるため「閑散期」が非常に短く、工事のタイミングを見つけることが住宅の外壁塗装よりはるかに難しいのが実態です。

しかし、適切な工程管理と宿泊客への配慮を行えば、「営業しながらの外壁塗装」は十分に実現できます。重要なのは「いつ・どの順番で・どのような配慮のもとで」施工するかを事前に詳細に計画することです。

富士吉田市・富士河口湖町・都留市・大月市など山梨県東部エリアで創業46年の西山建材工業(プロタイムズ富士吉田店)が、宿泊施設に特化した施工計画の立て方を解説します。

富士吉田市・富士河口湖町の観光シーズンと工事適期

まず、このエリアの観光シーズンと工事のしやすさを整理します。

繁忙期(できるだけ工事を避けたい時期)

春・GW(4月下旬〜5月上旬):富士山の残雪と桜の共演で観光客が急増。GW中は満室に近い状態の施設も多い。

夏休み(7月下旬〜8月末):富士登山シーズン・夏休み・富士急ハイランドの書き入れ時。宿泊施設が最もフル稼働する時期。

紅葉シーズン(10月〜11月上旬):河口湖の紅葉は全国的に有名。この時期も高稼働が続く。

年末年始・冬休み(12月下旬〜1月上旬):冬の富士山・樹氷・富士急ハイランドの冬アトラクション目的の訪問者が多い。

富士五湖花火・イベント期間:花火大会・各種イベント開催時は周辺宿泊施設が集中して混雑する。

比較的工事しやすい時期

2月〜3月上旬:冬の閑散期。ただし気温が低く塗料の乾燥条件に注意が必要。診断・準備期間として最適。

3月中旬〜4月中旬(GW前):春の観光シーズン前の比較的空いている時期。気温・湿度ともに塗装に適した条件が揃いやすい。最も推奨できる工事期間。

6月上旬〜7月中旬(梅雨):稼働率が下がるが、降雨が多く工程が延びやすい。降雨時の施工管理に注意が必要。

9月上旬〜10月上旬(紅葉前):夏休み終了後〜紅葉シーズン前の空き期間。台風の影響に注意しながら使える期間。秋の外装メンテナンスとしてお勧め。

総合的な最推奨期間:3月中旬〜4月中旬・9月上旬〜10月上旬

施工計画の立て方——5つのステップ

ステップ①:予約状況の確認と施工ウィンドウの特定

まず今後6〜12ヶ月の予約状況・稼働率カレンダーを確認します。「この期間は稼働率が〇%以下になる」というウィンドウを特定することが出発点です。

少なくとも施工期間中は「客室を完全に止めなくていい」状態を作ることが重要です。全室満室の状態での外壁塗装は、宿泊客への騒音・臭気・景観への影響が大きすぎます。

ステップ②:施設を複数のゾーンに分割する計画

施設全体を一度に施工しようとすると、宿泊客への影響が大きくなります。施設を複数のゾーンに分割し、稼働率が低い客室・エリアから順番に施工する計画を立てます。

例えばホテルであれば「A棟→B棟→C棟」「東面→西面→南面→北面」というように分割施工することで、常にいくつかの客室を稼働させながら工事を進められます。

ステップ③:工程別の影響度を事前に整理する

工事の各工程が宿泊客に与える影響度を事前に整理し、影響が大きい工程を稼働率が低い日・時間帯に集中させます。

騒音が大きい工程:高圧洗浄・足場設置・解体(早朝・夜間は避け9:00〜17:00に限定)

臭気が強い工程:溶剤系塗料の塗装(水性塗料への変更でリスク軽減可能)

景観への影響がある工程:足場設置期間(富士山・河口湖方向の景観が重要な客室は最後に施工)

安全上の注意が必要な工程:高所作業・足場上での作業(宿泊客の動線との干渉を防ぐ養生)

ステップ④:宿泊客への事前告知計画

予約確認時・チェックイン時に工事の実施を告知します。事前に告知することで、宿泊客の不満を大幅に軽減できます。

告知の方法例: ・予約確認メールへの工事期間の記載
・チェックイン時のご案内書類への記載
・工事エリアへの案内掲示板の設置
・フロントスタッフによる口頭での説明と謝罪・配慮

「知らなかった」という状態が最もクレームにつながるため、事前告知を徹底してください。

ステップ⑤:業者との綿密な事前打ち合わせ

施工開始前に業者と以下の内容を詳細に打ち合わせます。

・稼働中の客室と施工エリアの明確な区分け
・宿泊客の動線(駐車場入口・玄関・廊下)との施工エリアの分離
・施工時間帯(早朝・夜間施工の可否)
・水性塗料の使用(臭気軽減のため)
・緊急時(宿泊客からのクレーム・天候急変)の対応ルール
・施工記録・報告書の提出サイクル

施設タイプ別の施工計画のポイント

ホテル・旅館(複数階建て)

客室数が多く、全室を止めることが難しいため、フロアごと・棟ごとの分割施工が基本です。2〜3フロアを止めて施工→上層階に移動という計画が現実的です。エレベーター・非常階段の養生・解放は安全確保のため最優先事項です。

貸別荘・コテージ(複数棟)

棟ごとの分割施工がしやすい施設タイプです。1棟ずつ順番に施工することで、他の棟を稼働させながら工事を進められます。ただし共用スペース(駐車場・エントランス)の施工時は全棟への告知が必要です。

グランピング施設

屋外での滞在がメインのため、施工中の騒音・臭気が特に問題になりやすいです。グランピングゾーンと施工ゾーンを明確に分離し、施工エリアに宿泊客が立ち入れないよう養生・案内表示を徹底します。

民泊・ゲストハウス(小規模)

客室数が少なく、全室を止めて短期集中施工が可能な場合が多いです。短期間(3〜5日)での集中施工を計画し、その期間は予約を受け付けないという選択肢もあります。

工事中に宿泊客の満足度を下げないための配慮

景観客室の優先配慮

富士山・河口湖が見える客室は宿泊施設の「売り」であり、足場で景観が遮られることは大きな問題です。景観が重要な客室面の施工は工程の最後に設定し、施工期間をできるだけ短くします。景観面が施工中の場合は、その期間の予約を減額プランにするか、別の客室への変更を案内することも検討してください。

水性塗料の積極的採用

溶剤系塗料は臭気が強く、宿泊客への影響が大きいです。現在の水性塗料は耐久性・密着性ともに溶剤系と同等以上の品質の製品が多く、宿泊施設での施工では水性塗料の採用が推奨されます。

施工時間帯の厳格な管理

8:00〜17:00の時間帯に施工を限定し、早朝・夜間の騒音は絶対に避けます。これは宿泊客への配慮だけでなく、地域の環境保全のためにも重要です。

よくある質問(FAQ)

Q. 工事中の予約をキャンセルしてもらう必要がありますか?

A. ゾーン分割施工を計画的に行えば、全客室を止める必要はありません。工事エリアに隣接する一部の客室を一時的に使用制限することが現実的です。

Q. 工事期間中、景観が損なわれることを宿泊客に事前に伝えるべきですか?

A. はい。特に富士山・河口湖の景観を目的に来館される宿泊客への事前告知は必須です。「工事を実施している」という告知文をOTA予約ページ・確認メール・施設ウェブサイトに掲載することをお勧めします。

Q. 工事期間中に料金を下げるべきですか?

A. 景観が著しく損なわれる客室については、工事期間中の料金調整を検討することも一案です。透明性のある対応が、口コミでの評価を守ります。

Q. 最短で何日で外壁塗装が完了しますか?

A. 施設の規模・状態・分割計画によります。小規模施設(貸別荘1棟程度)であれば10〜14日程度、ホテル・旅館規模では1〜3ヶ月の工期が必要になることがあります。事前の計画立案のためのご相談は無料で承ります。

まとめ——繁忙期を避けた計画的施工が、宿泊施設の外壁塗装の成功鍵

富士吉田市・富士河口湖町の宿泊施設における外壁塗装は、住宅と同じ感覚で依頼できません。繁忙期のカレンダー確認・ゾーン分割施工・宿泊客への事前告知・水性塗料の採用・時間帯管理
——これらを事前に計画し、業者と共有することが成功の鍵です。

富士吉田市・富士河口湖町・都留市・大月市など山梨県東部エリアで創業46年。株式会社西山建材工業は、2024年・2025年山梨県施工実績第1位を獲得。全国4,000社以上のアステックペイント加盟店の中でも、厳しい品質基準をクリアした「プロタイムズ」加盟店として、2026年5月セールスチャンピオンズカップ全国第1位、甲信越・北陸エリアでは2026年4月・5月の2大会連続第1位を受賞。さらにアステックペイント全国施工実績10位以内の実績を誇る、地域密着の外装リフォーム専門店です。

施工計画の立案から宿泊客への告知サポートまで、宿泊施設の外壁塗装のご相談はお気軽にご連絡ください。

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執筆者: 株式会社西山建材工業 代表取締役 西山飛翔 (一級塗装技能士・二級建築施工管理技士・外装劣化診断士)

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